


イラストレーター、コミック作家、文筆家として活躍するカナイフユキさんの同名タイトルの個展に合わせて制作された冊子、版元はPARCO。
「自身の体験を基に現代社会を生きる上で誰もが感じる生きづらさ、社会が抱える個性や多様性についての課題」として創作された短編小説とイラスト作品が収録されています。
小説といいつつ限りなく個人的なお話であり、気づけば物語なのか、エッセイなのかわからなくなりますが、そんなことに捉われず横断していくのがカナイフユキさんらしさだと強く感じます。軽やかに、ではなく悩みながら心配しながら関わるみんなのことを思いながら言葉を生み出します。いつもこうして声ともいうべき言葉を残してくれてありがとうと思わせてくれます。
B5版 / 48p / 中綴じ