「言葉を用いることも、作品をつくることも、心身のバランスも、仕事も政治もコミュニケーションも「はい、これが理想のかたちです!」と提供されるものでなく、理想のイメージを育てていくものだと思うようになった。」(はじめに、より一部)
ーー愛を知りたくて婚活をしてみる。家族にコンプレックスを抱えたまま父親の介護を始めてみる。対話に苦手意識があるまま銀座で働いてみる。たまたま仲良くなった大家のおばあさんの看取りをする。仕事を20回以上クビになり体調不良の先で出会った整体の修行をしてみるーー。
生活、家族、仕事、社会、政治、ゆるかに変わり続けるなかで、わたしがわたしのまま世の中で生きていく実感を得るための実験であり、記録ーー。
ここに書かれた彼女のことばから感じる、ひととひと異なりつつもぶつからず裂かれず、心地よく生きていきたいという願いに強く共感します。
182mm×128mm / 215p / 無線綴じ
地下BOOKS刊