ここに綴られた梶谷いこさんにしか書けない文章はひりひりするくらいにするどく、和田夏十さんの言葉も重なり切実でいて読みやすい。帯に「令和の名随筆ここに。」とあるのにも深く頷いたエッセイ集です◯
和田夏十さん(夫・市川崑の脚本を多く手がけた脚本家)を知らなくても、『和田夏十の本』を読んだことがなくても(知ってたり読んでたら感じる幅は広がるでしょうが)、この本が入り口となる一冊。
日々の生活でちょっとした違和感やつまずきがあったとしても、自分を支える言葉をもつひとはしなやかで強いに違いない。表紙や各章に添えられた黒木雅巳さんのイラストもぴったりで最高です。
四六判変型 / 90P / ソフトカバー
誠光社 刊行