お知らせ(展示やイベントなど)

月刊 OKINAWAのかたち with 片岡メリヤス|12月

「キジムくん」をナビゲーターに1年を通して ぬいぐるたちと沖縄についてゆるく、真面目に学んでいきます。
去年こんなに雨降ってなかったよね〜とお店的に半泣きな11月をなんとか乗り越えた
沖縄の12月はどんなおともだちを紹介してくれるのでしょうか。
キジムくん、ゆたしくねー◯

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本企画について詳細はこちら↓
https://hamahiga-aruhi.net/news/62d4e8e10046075c36888e49

はいさい!キジムくんです。
11月だってのに今年は暖かくてTシャツで過ごせちゃったよ、ってある日、の店主が言ってたよ。でもオイラはいつでもパンツ一丁だからよくわからないんだけどね。

さて、12月のオイラのともだちは沖縄の歴史、自然と一体化したような宇宙を感じる面々だ。
みんなの特徴も読んでってくれよな。

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*おまけ話
キジムナーには「大石林山」、「ガンガラーの谷」など古いガジュマルの木があるところに行けば出会えるかもしれません。
サンゴ礁の海に暮らすグルクンの頭が大好物。海に潜って漁をするのが得意でひとと一緒に漁に行ったり、人間と結婚したりもするなどひととの距離感が近い存在とされています。
そんなフレンドリーさもありながら、住んでいるガジュマルの木を切られたりして怒るとひとの命を奪うくらいとことん追い詰めてくる恐ろしい一面も持っているとか。「タコ、ニワトリ、熱い鍋蓋、屁」が嫌いなので、もしもの時は投げつけて逃げてくださいね!

*ぬいぐるみの特徴
キジムくんはよく寝てよく食べます。思ったより大食いで食べ散らかす癖があるので食材 を出しっぱなしにしていると大惨事になるでしょう。前髪がジャマをして近視になってし まった為、他のキジムナーより嗅覚が発達しています。匂いをかぐのが好きで人間も匂い で覚えます。人間とともだちになるために「ある日、」に住みついています。

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◯琉球王国のグスクおよび関連遺産群(12/2)

現在の沖縄県になる前、遡ると「琉球藩(近代)→琉球王国(近世)→グスク時代(古琉球)→貝塚時代および旧石器時代(先史時代)」という流れを経てきたんだよ。
そんな沖縄の歴史を知るうえで大切な、また今も多くの地域住民の心の拠り所となっているグスク(御城)と御嶽(うたき=拝所のこと)の各所が2000年12月2日に日本で11番目となる世界遺産として登録されたんだ。理由として①琉球独自の文化 ②古い琉球時代の象徴であり、今もなお崇拝と祈願の対象となっていることが認められたってわけ。とっても誇らしいさ。登録されているのは以下の9箇所。

1 今帰仁城跡(なきじんじょうあと)_今帰仁村
2 座喜味城跡(ざきみじょうあと) _読谷村
3 勝連城跡(かつれんじょうあと) _うるま市
4 中城城跡(なかぐすくじょうあと)_中城村
5 首里城跡(しゅりじょうあと)_那覇
6 園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)_那覇
7 玉陵(たまうどぅん)_那覇
8 識名園(しきなえん)_那覇
9 斎場御嶽(せいふぁうたき)_南城市

ちなみにグスクの建造物は15世紀初めに築城されたと言われているのだけど、どれも沖縄戦で破壊されてしまったんだ。沖縄の悲しい歴史がここにも感じられるんだな。

*おまけ話
琉球王国ができる前のグスク時代は本島全体を統一する存在がおらず「北山王国」「中山王国」「南山王国」と言われる三つの王国が存在した三山時代でした。北山は今帰仁村を、中山は那覇、浦添を、南山は糸満を中心した勢力でしたが、1429年に尚 巴志王が三山を統一し、琉球王国が成立しました。現在の沖縄本島の北部、中部、南部という区分けもこの時の範囲とほぼ一致しているそうです。

*ぬいぐるみの特徴
グスクの石垣くん: 長い時間を経て隣の石と融合してしまい、自分と他の石の境界がわからなくなってきてい る。隣同士支え合わないと崩れてしまうから、結局自分だけでは石垣として保っていられ ない。隣の石も自分であり、自分自身も隣の石だと気付いた時、自分がとても大きな石垣 なのだと知った。その気持ちは外側まで拡張され、今では自分は石垣であり、沖縄であ り、自然であり、地球であり、宇宙であると思って地に立っている。

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◯海ぶどうの日(12/23)

日本の南西諸島、国外では東南アジアやオセアニアの浅瀬の海で生育する「クビレズタ」(海藻の種類)を沖縄では海ぶどう、またはグリーンキャビアなんて言って食用として親しんでいるわけ。お刺身と一緒に、または三杯酢をかけてどんぶりで、はたまた沖縄そばの上に乗せてと食べ方も色々。プチプチとした食感がたまらんさ。オイラは海ぶどうにツナと少しの醤油、胡麻油を加えた「特製海ぶ丼」にして食べるのが大好きでおすすめしているよ。で、最近気になっているのが、同じうるま市の金武町で新種として発見、養殖に成功した海ゴーヤー!海ぶどうと同じ品種なんだけど粒が細長でまるでゴーヤーみたいだからこの名前なんだって。どんな味なのか、食べてみたいさ。ちなみに、何でこの日が海ぶどうの日かというと、粒付きが良いものが取れる冬場の12月23日をフサにかけて記念日にしたんだって。11月が最盛期だったら11(良い)23(フサ)の日になったのにな!

*おまけ話
沖縄の自然の恵みが作り上げるのが海ぶどうです。さまざまな種類の珊瑚が多く住む透明度の高い海水は、1年を通して平均25,26℃というほど良い温度。さらに日照時間の長い沖縄の太陽の光も海ぶどうの栄養となります。流通しているもののほとんどが養殖されたものですが、沖縄だからこそ養殖もできるというわけですね。ちなみに、保存をする際つい冷蔵庫に入れてしまいがちですが、常温保存しないとしぼんでプチプチの食感が損なわれてしまうので要注意です。

*ぬいぐるみの特徴
海ぶどう:「海ぶどうは海のキャビア...。何が海のキャビアだ!チョウザメのキャビアだって海から 来ただろう!」と思っている。同じ海の出身同士仲良くしたいと思いつつ、キャビアの鼻 につく態度にたまにイライラしてしまう。そんなイライラしてしまった時は身体をぷちぷ ち鳴らしてストレス発散をしている。友達とぷちぷちを競って「ぷちぷち選手権」を開催 することもある。ぷちぷち選手権は人間に咀嚼してもらってどれくらいぷちぷちが弾ける かを競っている。いかに硬い歯の持ち主の口に飛び込むかで勝敗が決まる。命懸け。

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そんな感じで、8月からオイラの個性あふれるともだちを紹介してきたわけだけど、これで2022年はおしまい。2023年の7月まで続くから来年も付き合ってくれよな。
バイやぁ〜。