お知らせ(展示やイベントなど)

月刊 OKINAWAのかたち with 片岡メリヤス|6月

「キジムくん」をナビゲーターに1年を通してぬいぐるたちと沖縄についてゆるく、真面目に学んでいます。
5月に入って梅雨入りしたものの、晴れの日が続く沖縄。
この企画もいよいよラスト2ヶ月となりました。最後まで楽しんでください*
キジムくん、ゆたしくねー◯

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本企画について詳細はこちら↓
https://hamahiga-aruhi.net/news/62d4e8e10046075c36888e49

はいさい!キジムくんです。
昨年はものすごーく雨が降った梅雨だったけれど今年はからっからだな。とはいえ今後どうなるわからないのも今の時代。
久々に早い時期に強烈な台風が来ているし、注意していこうぜ。

今月を入れてこの企画もあと2回だってよ。振り返ると長いようであっという間だったな。店主は少しは沖縄について詳しくなっただろうか。みんなももちろん毎回読んでくれてたよな?
最後までよろしくな!

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*おまけ話
キジムナーには「大石林山」、「ガンガラーの谷」など古いガジュマルの木があるところに行けば出会えるかもしれません。
サンゴ礁の海に暮らすグルクンの頭が大好物。海に潜って漁をするのが得意でひとと一緒に漁に行ったり、人間と結婚したりもするなどひととの距離感が近い存在とされています。
そんなフレンドリーさもありながら、住んでいるガジュマルの木を切られたりして怒るとひとの命を奪うくらいとことん追い詰めてくる恐ろしい一面も持っているとか。「タコ、ニワトリ、熱い鍋蓋、屁」が嫌いなので、もしもの時は投げつけて逃げてくださいね!

*ぬいぐるみの特徴
キジムくんはよく寝てよく食べます。思ったより大食いで食べ散らかす癖があるので食材 を出しっぱなしにしていると大惨事になるでしょう。前髪がジャマをして近視になってし まった為、他のキジムナーより嗅覚が発達しています。匂いをかぐのが好きで人間も匂い で覚えます。人間とともだちになるために「ある日、」に住みついています。

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◯ハーリー大会(旧暦5月4日以降、2023年は6月21日)

沖縄の御願行事のひとつと知られ、航海の安全や豊漁を祈願する「ユッカヌヒー」に合わせて行われるのがハーリー大会だ。
時期でいうと毎年6月下旬頃に各地で開催されているけれど、那覇あたりでは観光を理由にゴールデンウィーク頃に行う大会もあるとかないとか。海に囲まれた浜比嘉島をはじめとしたうるまの島しょ地域のあちこちで行われていたけれど、コロナ禍からここ数年は中止が続いているよ。南西諸島に古くから伝わる小型漁船のサバニや舳先に竜頭、艫に竜美尾の装飾があしらわれた爬竜船(はりゅうせん)に複数人で乗り込み、ゴールを目指して競い合うんだ。一糸乱れぬ動きでリズム良く漕ぎ進めるみんなの真剣な表情はみていて気持ちが高まるさ。優勝するとその年は豊漁になる!という言い伝えがあるんだって。ちなみにユッカヌヒーは子どもの日も兼ねていて、仏壇に「ちんびん」と「ぽーぽー」といった沖縄のお菓子をお供えして、子どもたちの成長祈願をするのも慣わしなんだ。

*おまけ話
ハーリーの始まりには諸説あるそうですが、中国で端午の節句に行われる「龍舟競漕」が元となり約600年前に伝わってきたという説が有力とされています。また琉球王国時代には中国からの冊封使をもてなすために執り行われた記録があるそうで、国をあげての伝統行事だったことがうかがえます。のちに廃藩置県があり、明治政府下で禁止されるも地域のイベントとして残り今に繋がっているというわけです。
また沖縄のお菓子「ちんびん」は黒糖入りの生地を薄く焼いて巻いたもので、「ぽーぽー」は小麦粉の生地にアンダンスー(油味噌を)巻いたものになります。甘味か塩味の違いで、沖縄版のクレープとしてイメージしていただければ◯

*ぬいぐるみの特徴
豊漁の使いくん
爬竜船の先首に豊漁の使いくんが舞い降りると優勝すると言われている。豊漁の使いくん 的には優勝させるという気は全く無く、スピード感があって気持ち良さそうだから乗って みるだけらしい。結局は一番疾走感がある速い船に乗っているだけということだけど、な んだか縁起が良い。気まぐれに動き回り、楽しそうな人のところにポカポカっと現れては 消え、海の中へ戻ったり風の中で転がったりしている。船を漕いでいる最中に奇跡的にこ の子の姿を目撃することができた人間は、一生海に愛されるという言い伝えがある。

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◯沖縄慰霊の日(6/23)

先月の「沖縄返還の日」でも触れたけれど、1945年の3月にアメリカ軍が慶良間諸島に上陸してから始まった沖縄戦が事実上の終結を迎えたと言われているのがこの日だ。なぜこの日なのかというと、第32軍司令部 司令官・牛島満中将と参謀長・長勇小将が自決した日にあたり、これをもって軍の司令部が崩壊したとして1961年に琉球政府が祝祭日に決定した。ただ当時は自決したのが22日とされていたので6月22日が慰霊の日だった。今でもどっちなのか、説は割れていたりするみたいだけどその後変更審議や沖縄返還の流れもあり、1974年に制定された「沖縄県慰霊の日を定める条例」が提出されて今に至るってわけ。
この日は毎年糸満にある平和記念公園で沖縄全戦没者追悼式が行われ、沖縄戦で命を落とした戦没者の霊を慰めて平和を祈る日になっている。テレビでも中継されるから画面越しに見たことがあるひとも多いはず。おいらもできる限り訪ねて、平和の礎の前で手を合わせるようにしているよ。この日に限らず、みんなもぜひ行ってみてくれよな。

*おまけ話
キジムくんがこの日が沖縄戦の”事実上”の終戦と言っていますが、司令部の崩壊を知る由もなかった戦場の一兵卒たちはこの日以降も抵抗を続けました。結果的に約20万人ものひとが亡くなりましたが、このような終わり方でなければ助かった命も数多くあったと言われています。そのため実際には約3ヶ月後の1945年9月7日に今の嘉手納飛行場で行われた降伏文書調印式をもって終戦とする見方もあります。この調印式が執り行われた沖縄市は慰霊の日を公休日としつつも、9月7日を「沖縄市民平和の日」(1993年)と独自に定めて平和にまつわる行事を実施しています。

*ぬいぐるみの特徴
戦争反対地球くん
戦争されると身体も頭も全部痛い。自分を爆破されることを想像して欲しい。そして海は 僕の血液。頑張って自浄しても人間はすぐに汚すしミサイルを飛ばしたりしてきて、僕の 血液はドロドロです。僕の身体を蝕んで、食べ尽くして、やめて欲しい。健康体だった美 しい身体が今や不健康、そして睡眠不足。あーいやだ。僕だって人間の平和な世界を望む けど、そんなことを考える前に自分の身体が心配だ。あーいやだ。良い人もいるかもしれ ないけど人間嫌いかもって思っちゃう。僕ってこんな嫌な奴だったっけ?

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地球丸ごと大切にしたいよな。その一言に尽きるぜ。
いよいよ来月は最後だ。
みんな楽しみにしてくれよな!!!!
またやーさい。