
月刊 OKINAWAのかたち with 片岡メリヤス|7月 *最終回
「キジムくん」をナビゲーターに1年を通してぬいぐるたちと沖縄についてゆるく、真面目に学んでいます。
梅雨が明けて、やっぱり一気に夏がやってきました。
この企画も今月で最後となります。1年間ありがとうございました。
寂しい気持ちが大きいですが、メリヤスさんとキジムくんのおかげで楽しく、沖縄について学ぶことができました。
ご覧くださった皆さんにも感謝です。
というわけでキジムくん、最後もゆたしくねー◯
_
本企画について詳細はこちら↓
https://hamahiga-aruhi.net/news/62d4e8e10046075c36888e49

はいさい!キジムくんです。
夏だな、夏!太陽がギンギラギンだぜ。
ある日、のメガネくんにせがまれて始まったこの企画も今月でおしまいだ。
おいらはこのあと久しぶりに浜比嘉島をでてちょっと旅にでも行ってみるよ。島のことや沖縄のことはメガネくんにしっかり教えておいたから聞きたいことがあったらある日、で聞いてくれよな。
では7月のオイラの仲間たちを紹介するぜ。
最後までよろしくな!
_
*おまけ話
キジムナーには「大石林山」、「ガンガラーの谷」など古いガジュマルの木があるところに行けば出会えるかもしれません。
サンゴ礁の海に暮らすグルクンの頭が大好物。海に潜って漁をするのが得意でひとと一緒に漁に行ったり、人間と結婚したりもするなどひととの距離感が近い存在とされています。
そんなフレンドリーさもありながら、住んでいるガジュマルの木を切られたりして怒るとひとの命を奪うくらいとことん追い詰めてくる恐ろしい一面も持っているとか。「タコ、ニワトリ、熱い鍋蓋、屁」が嫌いなので、もしもの時は投げつけて逃げてくださいね!
*ぬいぐるみの特徴
キジムくんはよく寝てよく食べます。思ったより大食いで食べ散らかす癖があるので食材 を出しっぱなしにしていると大惨事になるでしょう。前髪がジャマをして近視になってし まった為、他のキジムナーより嗅覚が発達しています。匂いをかぐのが好きで人間も匂い で覚えます。人間とともだちになるために「ある日、」に住みついています。
_
◯マンゴーの日(7/15)

沖縄フルーツ界の太陽的存在「マンゴーの日」だ。2000年7月15日に沖縄県農水産物販売促進協議会が制定、出荷最盛期であるこの時期にしたんだって。かつてはメキシコやタイ、フィリピンなどからの輸入が多かったけれど、2000年頃から国内生産も増えて今では沖縄や宮崎、鹿児島のイメージがお馴染みになったかな。ちなみに沖縄が全国1位の収穫量で、国内生産の半分以上にもなるんだ。県内だと豊見城市や宮古島での生産が盛んだな。あとマンゴーは「ウルシ科」の果物で、カシューナッツやピスタチオと同じ仲間なんだって。イメージできるようなできないような感じだけど、ひとによってはアレルギーを起こすらしいから気をつけてくれよな。食べ方としてはヘタを上向きにして、真ん中にある種を避けながら三等分する。両サイドの果肉は断面に格子状の切り込みを入れて皮の部分を裏からひっくり返せばなんだかみたことあるマンゴーの感じになる。まーオイラはまるかじりなんだけどね。種のある部分はそのままかぶりつくなど自由に楽しんでくれ!マンゴーは完熟して美味しい時期はたったの数日と、なかなかデリケートな果物なんだ。選ぶときは「キズがなくツヤがあってふっくらしたもの」を選んでくれよな。ちなみに完熟前のかためのマンゴーは常温保存、熟したものは濡れた新聞紙に包んでからポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存だぞ。これで君もマンゴーマスターだ!
*おまけ話
マンゴーは1920年代に台湾から初めて沖縄に入ってきたそうで、1980年代からは生産も本格化しました。ちなみに、沖縄マンゴーの日とは別に宮崎にもマンゴーの日があり、「マンゴー(05)食べてにっこり(25)」という語呂合わせと宮崎での出荷最盛期から5月25日とされています。マンゴーの効能としては肌の健康や日焼け防止、がん予防の他に整腸作用もあるそうですが、糖分が高いので食べ過ぎには注意です。また種類の多さが大きな特徴で、沖縄や宮崎、鹿児島で多く栽培されている「アーウィンマンゴー(アップルマンゴー)」、インドの高級マンゴー「アルフォンソマンゴー」、フィリピン産で有名な「ペリカンマンゴー(ガラパオ種)」、完熟しても緑色が印象的な「キーツマンゴー」など種類や品種は数百にも及ぶと言われています。
*ぬいぐるみの特徴
マンゴー抗酸化物質ちゃん:マンゴーの裏番長、抗酸化物質。みんなが美味しい美味しいと食べている裏で抗酸化物質 ちゃんが絶大な働きをしている。自分自身が抗酸化だからほっぺたピチピチでいつまでも 子供のような身体だけど実は結構歳をとっているらしい。そしてなぜか年齢非公開。仲良 くなったら教えてくれるかもしれない。知識もそれなりにあって、食べ合わせでビタミン 摂取の効率を上げる方法などを教えてくれるから健康維持したい人やダイエットをしたい 人など、一緒に生活すると頼もしい助言者になってくれること間違いなし!
_
◯やんばる世界自然遺産(7/26)

広大な自然に多種多様な生き物たちが暮らす沖縄県北部の森「やんばる」「西表島」、沖縄と鹿児島の間にある「奄美大島」「徳之島」の4つの地域が2021年7月26日にユネスコ世界自然遺産に登録されたんだよ。登録区域は全部合わせて4万2698ヘクタールにも及ぶんだって。数字だけ言われてもピンとこないけど、東京ドーム1個分弱って感じらしいぞ(オイラは東京ドームがどれくらい広いのかよくわからないんだけどな)。数百万年から数千万年前の地殻変動で陸続きになったり離れたりを繰り返しているなか、島に渡り閉じ込められた生き物たちが生き残り、多様で固有性の高い独自の生態系を築いていったってわけ。今ではこの地域にヤンバルクイナ(沖縄県北部)、アマミノクロウサギ(奄美大島・徳之島)、イリオモテヤマネコ(西表島)などの絶滅危惧種95種、固有種75種が生息、生育している。ただ、島という閉鎖的な環境で築かれた生態系はとても繊細で弱いのも特徴的だ。そのため外来生物からどう守るか、増え続ける動物たちの交通事故(ロードキル)をどう減らすかなどこれからの課題もあるってわけ。ひとと自然がどうやってこれからもともに生きていけるか、考えていきたいよな。
*おまけ話
日本における世界自然遺産は「白神山地」「屋久島」が1993年12月に、「知床」が2005年7月に、「小笠原諸島」が2011年6月に、そして「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」が2021年7月に登録されました。沖縄の登録範囲については「南西諸島、琉球列島、琉球孤(りゅうきゅうこ)」など様々な呼び方がありますが、奄美大島など九州南方から沖縄、台湾までの弓状に連なる多数の島々のことを指します。
キジムくんもこれからの課題について触れていますが、外来生物とロードキルの対応の他にも世界遺産の登録で増える観光利用のマナー向上、保全活動、自然教育など今の自然を今の私たちが保護、管理していく必要があります。これらの場所に立ち寄る際は地域で定めるガイドラインやマナーブックなどを確認し、しっかりと従って行動しましょう。またケガをしていたり死んでいる希少種を見つけた際はすぐに「やんばる野生生物保護センター:0980-50-1025」に電話で伝えましょう!
*ぬいぐるみの特徴
森の神秘くん: 森の神秘を担当している。人間がどかどか入ってくる時は方位をぐちゃぐちゃにしてみたり、暗闇を多めに作ってみたりしている。知ったような顔で入ってくる人間は何もわかっ ていない、地図なんて何の意味もない。だって僕が神秘を動かすと森の中の様子は変わっ てしまうし道もなくなる、それが自然。興味本意で僕に近づくと恐ろしいことになるって ことを知らない人間が増え過ぎている。僕は森の環境とそこに棲む動物たちを神秘を使っ て全力で守っている。邪魔をしないで頂きたい。僕は眠そうな顔をしているけど、ナメン ナヨッ!!
_
どうだ、最後まで愉快な連中ばっかりだっただろう。
実はオイラにはまだまだ楽しい仲間がいるんだけど、まーまたそれは次の機会に。それまで元気でな。
1年間、いっペーにひぇーでーびたん!